小説書くのがブームらしいので

とりあえず書いてみたが文才の無さに絶望。それではどうぞ。
Title「Chracter」
いつもと変わらない世の中、本当に変わらない世の中。表だってはそうだろう、変わらないように世の中は見せている。だが、オセロの駒のように表の世界があれば自ずと裏の世界が存在するのは確かな事である。ただ時間を送るだけでは到底想像のつかない世界。以外と近くにあるもう一つの世界。
ようこそ。
■プロローグ:崩■
耳には聞こえるが言葉では表しにくい音がする。ノイズとでも表そうか。羽虫の飛ぶような音。
「13番と27番、56番と196番、44番と71番・・・」
薄暗い空間にこだまする声。怪しげな部屋に並ぶおびただしい量のモニター。ちかちかと、規則的に一様に画面上に何かを映し出している。地下室だろうか、辺りを冷たい空気が包んでいる。ここは何処なのだろう、しかし今は語られる事は無い。語れない。
「14番と452番状態Ⅱ、6003番と80番・・・」
オペレーターらしき者が延々と番号を読み上げている。
「最近やーたらと動きがあるねぇ、楽しいパーティーならいいんだけどね。」
赤髪の男が軽い口調でモニタに並ぶ赤い数字と英字を眼で追いながら口を開いた。まるでおもしろいものを見つめるようにモニターに食い入ってている。
「動きだけならまだ良いのだがな。どうやら統治整備が追い付かないらしい、反応が不安定すぎてな。それに、もとより我々の力ではどうにも出来ない問題だ。我々には調整力も無ければ抑制力も無い、あくまで監視者。それに、来たる崩壊をなるべく先延ばしにする事しかできない。王と姫が目覚めていない今はな・・・」
隣にいた眼鏡の男が怪訝な顔で返答をする。暗くて分かりにくいが、顔には明らかにストレスと疲れの色が出ている。
統治整備、調整、抑制、普段聞き慣れない言葉。何を意味するのだろうか・・・?
はぁ・・・・
溜息が漏れる。
「904番と37番・・・・」
同じような口調で坦々と作業的に行われる番号の確認。いつもと同じでこの日も終わるはずだった。しかしそのとき、画面の一つが警告を映し出す。明らかに異常を示すけたたましいブザー音。嫌な事ほど事を焦るものとしか言い様が無い。薄暗い部屋にざわめきが走る。
「っつ!!黒73番自我崩壊っ!白407番反応ロスト!虚1、崩壊者の反応急速に増大!」
その反応をスタートの合図とするように、ポツポツと他のモニターが赤に切り替わっていく。対を為すようにいくつかのモニターがポツポツと真っ白になる。
「黒773番、黒68番、・・・・自我崩壊!潜伏状態、徐々に顕著!虚2、3、4・・・・予測の域を超えていますっ!」
焦るオペレーター、しかし焦っているのはオペレーターだけではない。
けたたましいブザーは徐々に独唱から合唱へと変わっていく。
何かが崩れ、何かが消えた、それだけが今分かる事実。何かが、崩れ、消えた。
「始まっちゃったねぇ、さてさて・・・」
変わらない口調、変わらない表情で赤髪はカツカツとドアに向かって歩きだす。
(言っていたそばから・・・)
顔を手で覆うようにして溜息を漏らしていた眼鏡の男は赤髪を追うように話を振り掛ける。心痛お察ししよう。
「遅かれ早かれ、我々の力だけではどうにもできないフェイズまで来てしまったのだな・・・いつか訪れる事だったんだ、おかしな事では無い・・・・」
引きつった顔、真実を受け入れるのは時としてひどく辛いものがある。
今の今まで延ばし続けてきた事。社会の裏に隠され続けてきた事。しかし永遠に延ばせるものなど無い、終わりが近づいて来たのだ。
眼鏡の男が赤髪に視線を送る。
「止めていた時計は動きだした!さぁさぁ、我らが救いの王子さまとお姫さまを迎えに行こうか!」
その先には軽い声だけを残して赤髪の姿はすでに残っていなかった。
(きっとあいつは事を楽しんでいるんだろうな・・・私の心持も知らずに・・・)
「はぁ・・・・」
耳の痛くなるようなブザーの大合唱に眼鏡の溜息が密かに加わった・・・・。
NextStage■第1話:始まり、終わり。また始まり、終わり。(仮)■に続く?
予定は今のところ未定ですよ^^受けが良かったら書こうかねぇ。自分、気分屋なんで連載モノは無理かもなぁ。
しっかし、リアル友人も見ているからハズカシス。
(゜д゜)こっち見んなよ!